保育記録 2008年12月27日
日時 | 天候 | 保育場所 | 当番代表 | 参加園児 |
12/27(土) | 晴れ | 多摩動物公園 | かずみ君 | 7人 |
とっとこ、動物園へ行こう!(突然の企画実施)
よく晴れました!
昨晩は氷点下だったようです。
突然の案内でしたが
子ども7人が集まりました
動物園に入ってまずは・・・
何も言ってないのに
全員 、迷子札書きコーナーへ。
き、きさまら、 迷子になりそうな
自覚があるのか?
今日の保育は、
子ども達が好きな所へ、
子ども達のペースで行く、
という方針であります。
しかし、2〜6才の集団で、
しかも朝一からというのでは、
意見のまとまりはみないもので…
さっそく分裂模様です。
モルモットだっこに行きたい子と
ライオンバスに行きたい子、
まとまらず結局私が、
ライオンバス→モルモット案を
出すことになりました
ライオンバスの後、
モルモット前に、 チーターも
寄っていこうとなったのですが、
モルモットへ行きたかった子
は納得できません。大波乱に…
結局、その子だけお父さんと
待っていることになり、
他の子ども達はチーターを満喫。
うーん、ちょっと失敗したなあ。
子ども主体ってのは、難しいなあ。
初参加の2歳の子がいて、
いつもは下の組の子も、
今日はちょっとお姉さんです。
おとなしく手を引かれるも、
ティッシュを鼻に詰めた
貫禄ある鼻血おねえちゃんに
ちょっと不安顔の
初参加の2歳児
とっとこ行ってしまった先行の
お兄ちゃん、お姉ちゃんは
落ち葉プールで遊んでました。
お待たせ〜
体についた落ち葉は
気にしない、 落とさない。
マイペースです。
でもおでこの上の葉っぱ
じゃまじゃないの〜?
寒いから施設内でお昼を食べた〜い
という保護者参加者の声を却下し、
勝手に落ち葉プールの横に
シートを広げたオヤジリーダー。
寒いので
落ち葉お風呂に入ってる子
暑いので(!?)
薄着になって落ち葉で遊ぶ子
なにやら
いたずらを考えている子と、
それを見守る小さな妹
落ち葉の後は、
念願の(因縁の?)モルモット
女の子達は、ず〜とず〜と
だっこし続けて、
営業時間終了まで粘りました。
バク舎だけど、バクは見ずに
休憩の椅子に乗って遊ぶ。
窮屈そうだけど、
小さい子も楽しそうです。
何があっても、オヤツには
必ず集まってくる。
そろそろ日が傾いてきたから、
帰ろうか〜。
帰りに見つけちゃった岩場。
やっぱり、さっそく岩登り。
最後は、係の人に
危ないからやめさせて下さい
と怒られちまいました m(_ _)m
解散後はリーダー宅にて 、おでん
まだとっとこに入ってない
赤ちゃんも一人前の顔で
子どもの輪に入ってます。
皆で食べると、ウマいんだよねー
奇跡の全員ショット。今日はみんな疲れてたのかな〜。
おとなしく全員じっとして写真に写るなんて!
<特別付録>
とっとこって何だろう
〜 モルモット事件勃発 〜
え?何?オイラの話?
【子どもまかせで動物園へ】
年末の大掃除をサボるべく…もとい、冬休みで会えなくなってる子ども達を遊ばせてあげるべく、突如、動物園行きを思い立ったのでした。とっとこ的な一日にしようと、「子ども任せで歩く」を保育テーマにしてみました。ふつう動物園というと、どうしても大人が見て回るルートを考えがちで、お昼の場所を気にしたりするものですが、そういうのはやめて子ども任せでいこうと決心していました。保育担当者は基本的に荷物持ちに徹しようと。
【いきなりの失敗】
が、子ども任せで歩くというのは、思った以上に難しかったのです。入園して最初の分岐で、モルモット抱っこに行きたい子、ライオンバスに行きたい子と意見が分かれました。私としては子ども達がお互いにもっと意見をぶつけてケンカしてくれる位を期待していたのですが、会話なく漠然とした空気になりました。そこでライオンバス→モルモットで行こうか?と私がリードしてしまいました。本当はもっと辛抱強く待つべきだったと反省しています。
【歩くペースは?】
さて、まずはライオンバスに向けて坂を上ります。歩くペースは小さい子にあわせて、寄り道遊びもありで、「早くいこう」と急かすことはしないと決めていました。これは全体を通じて概ねできたと思いますが、後々このせいでグループの分裂が発生してしまうのです。大人が複数いたこともあり、先行組とゆっくり組に分かれてしまいました。この点は反省点です。グループの分断が起きないように一体化するのを、大人同士で事前に話し合っておくべきだと思いました。
【モルモット・チーター事件】
ライオンバスに乗り終わった後、モルモットへ向かうことになります。子ども達を集めて、どの道で行こうか?と地図を見させたのですが、私自身の心の中には、途中で色々な動物を見るルートを選ばせたいという下心があったのだと思います。結局その時は子ども達が、最短ルートで来た道を戻るコースを決してくれたため、私の裏心は表に出ることなく終わりました。
けれど私の裏心は次の試練でボロが出ることとなります。戻り始めてすぐ、「チーターを見ていきたい」と複数の子から言われます。チーター舎はライオンのすぐ隣なのです。私は、ちょっと寄り道するだけだしと思い、チーター寄っていこう!と先行していたモルモットの子に気軽に言いました。けれど、その子は本当にモルモットに行くのを楽しみにしていたのです。イヤだ、モルモットへ行くんだ、となってしまいました。それでも最初はそれほど大きな事とは考えずに、他の子ども達にその子をチーターに誘ってみようと声かけしたりしたのですが、頑としてモルモットへ行く意見は変わりません。
しまった!次はモルモットへ行くと最初に言ってたんだから、チーターに寄り道すべきではなかったと思いましたが後のまつり。さらに今日は、その子のお父さんが一緒に来ていたため、モルモットに行く!というのをお父さんに主張してしまっていたのです。こうなるともう、”とっとこ”の皆で集まって話すということもできません。その子はもう親子関係の中に入ってしまったからです。親子での参加者がいる場合は、このような私が犯したような失敗をカバーする機会が、普通の時よりも非常に限らてしまいます。
結局、お父さんとその子にはその場で待っていてもらうことにないました。これも”とっとこ”全員で話せたわけではなく、私が決めることになってしまったため、その子が待っているということを子ども達で意識共有することができませんでした。私の逸る気持ちとしては、とっとと皆でチータ見て帰ってきたい思ったのですが、それはこの事態を意識共有していない他の子ども達に対して乱暴です。そこでチーターは子ども達に満足するまで見てもらい、お父さんとその子には本当に申し訳ないですが、待っていてもらいました。その後、合流したときは、何があったのはわかりませんが、その子の機嫌も戻ってきていました。けれどこの”事件”によってか、本当にすいません、お父さんとその子は今日の保育では分断されていくことになります。
【お弁当をどこで食べる?】
モルモットコーナーに着い時、なんとまた運の悪いことに、ちょうど抱っこは休憩時間中に入っていました。そのため先にお昼ご飯を食べることになりました。お弁当にについても、子ども達がお腹がすいたら、好きなところで食べさせよう。休憩施設を目指すようなことはやめよう思っていましたが、参加者の意見もあり、子ども達の流れもあり、結局施設を目指そうと言ってしまいます。
しかし小さい子を急かすことなく歩くことを貫いたため、先行組とゆっくり組に完全に分かれてしまいます。歩く途中、ゆっくり組の子からは、「そのあたりの空き地で食べようよ」と言われ、返答に窮します。この当たりで、もう自分の中では惨敗宣言!とっとこを立て直すことは無理なところまで来ていました。保育は、大人同士がきちんと今日の保育方針を共有していないとダメなんだ・・・保育リードだけの気持ちだけじゃダメなんだ…と痛感させられました。
なんやかんやと、ようやく施設へ到着しました。先行組の子は落ち葉プールで遊んでおり、ゆっくり組の子も遊びながら来たので、子ども達にとっては特に不満な事はなかったかもしれません。けれど私の中ではもうボロボロでした。お昼はシートを敷いて食べることにしました。分かれて屋内でもいいですよ、と参加者には声かけしましたが、子どもの流れもあって、結局皆外で食べることになりました。参加の大人達は、施設内を考えていたはずなので、本当にすいません。それでも文句も言わずに付き合って頂いて感謝です。
【落ち葉かモルモットか、それが問題だ】
落ち葉プールは結構楽しかったらしく、またもや次の問題が生じます。つまり、いつモルモットへ出発するかということです。落ち葉にずっといたい子、モルモットに行きたい子。これまでの経緯を考えると、とにかくモルモットへ全員を移動させるしか、私にはできませんでした。落ち葉で遊ぶ子に対して、モルモットへ行こうという声かけをしてしまいます。
移動は再び、先行組とゆっくり組に分かれる”分断”のやり方で移動します(もうそれしか私には考えられる手がありませんでした)。ゆっくり組がモルモットに到着した時、女の子達はずっとだっこを続けていたので、ゆっくり組もそれに参加します。しかし、モルモットに行きたかった子は、すでに抱っこを終えていました。そして動物園の近くにあるレールランドに行きたくなったらしく、皆を誘いましたが、他の子たちはだっこから動こうとはしません。結局、お父さんと一緒にレールランドへ別行動で行ってもらうことになりました。こんな時にきちんと自分の考えをもって行動して、とっとこの空気を立て直す力の無い自分がまったく不甲斐なかったです。
【とっとこ子ども世界って何だろう?】
今回のとっとこは、思い立って気軽に実施した活動でしたが、それゆえに自分自身のボロがぼろぼろっと出てきて、参加の皆さんに迷惑をかけてしまいました。大掃除はサボるものではありません。バチが当たりました。…じゃなくて!!今回は、とっとこについて色々考えるよい機会となりました。
・保育スタッフ同士が、お互い気持ちの連携をとれる関係にすること
・親子参加の際、親と保育リーダーが、お互い気持ちの連携をとれる関係にすること
前から感じていますが、親子参加者があるというのは、とっとこの保育リーダーにとっては重たいものです。普通の自然体験教室ならば、親子参加が基本というのも多いですし、親が来てくれればありがたいと思うかもしれません。でも、とっとこでは、たとえ参加した子どもが大泣きしたり、集団の和を乱したとしても、子どもだけで参加してくれた方が、とっとこらしい一日を過ごせるんじゃないかと思います。それは、親子関係というのはとても強力で、その子をとっとこ”子ども世界”に引き付けておくのが、困難になるからです。言い換えれば、子どもは親の親権をしたたかに利用します。
しかし、私は親子参加をマイナスに捉えたくありません。それはオープンな空気を大切にしたいからです。親だっていつもで参加できるという場にしたいと考えています。それを実現するため、誤解を恐れずに言うならば、とっとこでは、親は子どもに何かを”指示”するような能動的な親権を捨てて参加し、保育リーダーは逆にそれを任されるような方向がいいのではないかと思います。もし自分の子どもが集団の和を乱すことをしても、子どもの行動を矯正したり、叱ったりする必要はありませんし、保育スタッフに申し訳ないと思うことも不要です。というより、そういう”親権”は捨てて参加して欲しいので、不要というよりも、それは越権行為、過干渉であるとすら言えるかもしれません。
とはいっても、参加した親が全く子どもに指示を出さないというのも非現実的かもしれませんし、実際はギチギチに意識することはなく、まあ「あ、”親権”放棄だったっけ・・・」と意識する、ゆる〜いやり方でよいと思います。また親であることをやめる必要はありませんから、受動的な親権?は持ったままでよいと思います。一方、親権を任された保育リーダーも、保育は素人な私達なわけですし、試行錯誤で進めば十分だと思います(ああ、自分自身への言い訳のようだ…)。このあたり、皆で考えを出し合って、様々な考え方を共有していきたいと思っています。
子どもの世界を支える、三間を支える…書くと簡単ですが、やってみると本当に様々なドラマが、私達を待ち受けているんですねー。
(石附おやじ)