活動風景

2010.12.5 & 2011.1.9 「更新実験林の手入れ」

今回は初めての参加者も多数あり、更新実験林の目的と意義について講師より詳しい説明を行いました。
人々は元々雑木林の木材を、エネルギー源や生活用具の材料として活用していました。しかし石油の導入で人々の生活は大きく変化し、雑木林は開発されてしまうか放置され荒れ果てていきました。その結果、残った林は暗い単一種となり、植物や動物の種類が減少していくことになります。
更新実験林は、雑木林を区分けして定期的に皆伐することで若返りを図り、そこに生息する植物や動物の種の多様性を維持しようという試みです。野津田公園の更新実験林の一部を、野津田・雑木林の会が管理し、雑木林の手入れ方法を皆さんと共に体験しています。

12月5日、第一回目の更新実験林の手入れです。1回目は下草刈・もや分けに続き、木への名札付けなどをおこないます。

野津田・雑木林が管理する更新実験林で、2001年に皆伐をおこないました。その後継続的に管理されているため、現在では、伐った切り株から萌芽更新しているだけでなく、多種の植物が出てきています。
す。鎌を使ってアズマネザサを刈り取り、日がよく地面にあたるようにすることでいろんな植物が発芽してくるようになります。

こちらは、チャノキ。お茶の木です。花のつぼみがでていました。

伐った枝に、落ち葉を刺して・・・クリスマスツリー?

更新実験林で見つかった、ノウサギの糞。

伐った木の枝を使って、ブランコ。

ミズキは成長が早く、放っておくと大木になって手に負えなくなるため、早めに伐ります。木を切る際には、事故にならないよう十分に配慮します。

ミズキの切り株からは、このように水が溢れ出します。水を吸い上げる力が強く、春には幹から水の流れる音がするほど。

午後は、名札や目印を木につけて、わかりやすくします。木に詳しくないと判断がつかず必要なものを伐採してしまうため、このようにして種の多様性を維持します。

1月9日、第二回目の更新実験林の手入れです。今回は多数の方が手伝いに来てくださいました。

講師の鶴岡さんより、更新実験林の目的と意義についてわかりやすい説明が行われました。この後林に入り、手入れの仕上げを行いました。

写真左のように、ちょうど良いサンプルがあったので、鶴岡さんが萌芽更新と「もや分け」について説明して下さいます。通常はクヌギやコナラについて行いますが、これは繁殖力の強いエゴノキです。

今回は多くのミズキや常緑樹を伐採しました。お疲れ様でした。

午後は、伐採した木を使っていろんな道具を作ってみます。エゴノキを使ったスプーンは、芸術作品!

ヨーヨーを作ってみました。左右のバランスが取れれば、よく回ります。

Copyright (c) 野津田・雑木林の会
当Webサイトの全部または一部の無断転載を禁止します。